読谷北窯 2023年

読谷北窯は1992年、松田米司、松田恭司、宮城正享、与那原正守の四名による共同窯としてスタートしました。
沖縄産の原材料のみを使用し、登り窯で焼成する古典的な組織及び製法は古の琉球陶器産業を彷彿とさせる魅力的な窯元です。
リーダー的存在、松田米司氏は「オリジナルな作風を出すために奇抜な物作りをする必要はありません、足元の材料と仲間で作ればいい」と話します。
的を射た素晴らしい哲学です、今でこそ有名な窯元ですが当初は経営が厳しかったはずです、必死の経営をする中で確信に触れたのでしょう。
開窯当初から作品を使用させて頂いていますが、初めは普段使いの民芸的な手作りの良さを持ち味にする窯元でした。
最近は琉球時代の古陶をミメーシスする、原点回帰とも言える作風が充実していて更に魅力的です。
北窯の組織と哲学で作られた陶器は王朝時代の物に遜色が有りません。














   2023-7-23