濱田庄司の地掛茶碗

自らの作陶人生を「英国で始まり、沖縄に学び、益子で育った」と振り返る濱田庄司ですが、そのわりには琉球の古窯湧田焼の碗の模古が無いのが不思議でなりませんでした。
ちなみに琉球の赤絵や鉄絵、掻落とし等の模古は存在し、むしろ濱田の代表的な作風とされているにもかかわらずです。
なにか好みの問題でそうした作風に挑まなかったのかと思っていましたら、そんな事は無くやはり有りました。
それが下の写真、地掛茶碗です。
こうして見ると濱田と言えども作陶の力量で湧田焼の古作に及ばない事が一目瞭然で、こんな事情から湧田碗の模古は少ないのでしょうか。
濱田ファンには申し訳ありませんが、どうしてもこうした結論に至らざるをえません。
じつはそんな私も濱田庄司の大ファンで幾つかの作品を所有しているのですが。


地掛茶碗

17世紀 湧田焼↓











18世紀 湧田焼↓


      2017-1-23